近年、消費者はモノを購入するよりも、体験にお金を払うことが増えました。
そうした時代を牽引しているのが「サブスクリプション」と呼ばれるビジネスモデルです。
今回は大手企業の導入も増えつつあるサブスクリプションとはどんなビジネスモデルなのか、そのメリットとデメリットについて解説します。
今後の導入の参考にしてみてください。
サブスクリプションとは?月額制などの定額利用
消費者が製品やサービスなどの一定期間の利用に対して代金を払うビジネスモデルのこと。
Adobeのソフトウェアが買い切り型からサブスクリプション型に変えユーザーに利用権を与えたことからスタートし、現在は音楽配信サービスのSpotifyやApple musicなどでも採用されています。
消費者はモノを所有することから利用することへと志向が変化しているのです。
単語としてはもともと、雑誌などの定期購読の意味として知られていた。
サブスクリプションと定額制との違い
毎月サービスに課金する「月額定額制」のモデルはほぼサブスクリプションと同義に使われますが、この2つには違いがあります。
月額定額制について
月額定額制はただ製品やサービスに同じ金額で継続的に課金してもらうことを指します。
サブスクリプションについて
さらに踏み込んで、顧客の必要としているものや顧客満足度に注目しています。
料金プランをいくつかに分けて利用権の範囲を変える、休止可能にする、無料お試し期間を入れて顧客のニーズに答えるなどして、いかに顧客との関係性を継続していくかがサブスクリプションを成功させる要となるのです。
サブスクリプションを導入するにあたってのメリット
サブスクリプションを導入することで、顧客側と企業側の両方にメリットがあります。
顧客側のメリット
・モノを持つ必要がなく、モノを置くスペースや管理する手間もかからない
・利用開始するためのコストが抑えられ、利用開始のハードルが下がる
・期間中は利用し放題のため、使えば使うほど1回あたりの金額がお得
・いつでも解約できる
企業側のメリット
・新規の導入障壁を下げ、利用者増加に期待できる
・継続的な売上として試算できる
・利用者リストや実際に利用された統計データが取れ、今後の改善に利用できる
・デジタル、アナログ問わずさまざまな業界や業種で導入できる
顧客側にも企業側にも多くのメリットがあるため、近年サブスクリプションを導入する企業が増えているのです。
サブスクリプションを導入するにあたってのデメリット
一方でサブスクリプションによって顧客側、企業側の両方にデメリットもあります。
顧客側のデメリット
・使わなくても料金は発生する
・利用開始のハードルが低いからこそ、いろいろ契約してしまい費用がかさみやすい
・使わない機能や興味のないサービスも含まれている
企業側のデメリット
・サービス開始直後のユーザー数が少なく、即利益にはつながらない
・新鮮なコンテンツを取り入れ続ける必要がある
・新鮮なコンテンツを入れるためのコストがかかる
サブスクリプションを開発する際には、こうしたデメリットを解決するための施策も考えてみると良いでしょう。
モノを買い取らないので、利用者にとっては初期投資も少なくて済みコストの負担を抑えられるというメリットがある。
所有することを好まない近年の消費者にとって魅力的な形態。
提供側のメリットはユーザーを一定期間囲い込み安定的に売り上げを作れること。音楽や車などの分野以外にも服やかばんなどのファッションなどにも広がっている。