アパレル業界人必見!ファッションビジネスで必要となる専門的な知識について解説しています。

アパレル業界の未来についての考察 2020年版

アパレル業界の未来について 2020年版

経営不振が相次ぐアパレル業界、

2020年以降、今後はどうなる?

「フォーエバー21」が日本からの完全撤退

昨年2019年9月25日、アメリカのファッション大手の「フォーエバー21」が日本からの完全撤退を表明、破産法の適用を申請したことを発表しました。

フォーエバー21といえば、2009年に本格的に日本に進出し、当時はテレビやマスコミでたびたび取り上げられ、多くの買い物客でにぎわっていたことで知られています。今回の出来事に驚いた方も多いのではないでしょうか?

フォーエバー21以外にも

フォーエバー21だけではありません。

このブログでもご紹介している子ども服のマザウェイズ・ジャパンが破産、

なぜ子ども服のマザウェイズは破産したのか?首都圏を中心に約100店舗全国展開

カジュアルウェア衣料販売の「メックス」に破産開始決定

…など、2019年は国内外のアパレル企業の経営不振のニュースが相次いでいます。

一方で、テクノロジーを活用したアパレル・ファッションの体験価値を提供するサービスが人気です。ZOZOTOWNや、オーダースーツのDIFFERENCEairClosetのような洋服レンタルサービス、メルカリなどのCtoCサービスなど。

フリマアプリ「メルカリ」の台頭

 

新しい技術の出現に、戸惑っているアパレル、ファッション業界の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

2020年のファッション・アパレル業界の全体の動き

今後2020年の、国内アパレル市場について

今後、国内アパレル市場では、二極化の進行と中間価格帯であるトレンドマーケットの落込みが益々進行すると思われる。ファッション業界全体は微縮小の傾向にあるとはいえ、高品質に特化して売り上げを伸ばしたり、理念の共有により良い人材を集めるのに成功したりするアパレル企業は存在します。デジタル化に成功した企業、個性のあるデザイナーズブランドやストリートブランドといったカテゴリーに特化したものや理念やコンセプトに共感されるブランドが生き残っていくと思われます。

EC化率が進むファッション業界。ITを上手に組み合わせたサービスも続々と誕生している

数ある業界のなかでもアパレル業界はEC市場で大きな成功を収めています。
経済産業省の調べによると、アパレルのEC化率は12.96%であり前年比プラス1%。市場規模は17,728億円(前年比7.74%)と、堅調な伸びをみせています。

(引用元:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査))

EC分野の盛り上がりに伴い、ファッション業界では、「ファッションテック」というワードが新たなキーワードとなっています。

Fashion Tech(ファッションテック)とは、技術の進歩に伴い誕生した比較的新しい言葉で、Fashion(ファッション)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。

テクノロジーを利用したファッションアイテムの開発、物流システムの構築などを通し、ファッション界を活性化させる動き全体のことを指します。

多くの方にとってイメージしやすいファッションテックの一例と言えば、ECサイトが挙げられます。ECサイトも、IT技術を利用して、消費者にとって便利に買い物ができるツールのひとつのため、ファッションテックの一部と考えられます。

ファッションテック企業の代表格ZOZO

ファッションテック企業の代表格といえば、ZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZOが挙げられます。

しかし、ZOZOが必ずしも好調かというと、そうではありません。

ZOZOでは、話題づくりのためにたびたび行うクーポン施策や突発的な大幅割引による多売傾向が、自社商品の価値を高めたいアパレルメーカー側の慢性的な不満につながったとの情報もあります。特に、大規模値引き施策「ZOZO ARIGATO」が決定的な亀裂を生み、オンワード、4℃などの大手メーカーが離脱を発表し、それに多くのメーカーが追随しました。黎明期からのパートナーだったユナイテッドアローズもこのタイミングで離れています

こうした背景から2019年4~6月期に、年間購入者数が初めて減少。ZOZOのヤフー社への売却と社長の前澤友作氏の退任が発表されました。

インターネット大手ヤフーが、アパレルECサイト大手ZOZOの買収を決めたと発表

ここで生まれたのがZOZOを所有するヤフーを頂点に、追随する楽天とAMAZONという構図です。

EC以外のファッションテックは?~ファッションのサブスクリプション化~

業界でも、サブスクリプションサービスが注目を集めています。

ファッションのサブスクリプションでは話題を集めるシェアリングエコノミーについてお伝えする必要があります。

ファッションテック×シェアリングエコノミーの分野で代表的なビジネスモデルといえば、「洋服のレンタルサービス」です。

たとえば、ファッションのサブスクリプションの代表的存在である「airCloset」は、月額で服を借り放題のサービスを展開しています。プロのスタイリストが、それぞれのユーザー専用のコーディネートを送ってくれるサービスで、20~30代の働く女性を中心に人気を集めています。

従来、「スタイリスト」といえば、芸能界やモデルのスタイリングを手掛けるイメージが強かったと思います。しかしファッションテック、シェアリングエコノミーという新しい考え方によって、個人がスタイリストを持てる時代が来ました。ここに、新たなスタイリストの需要が生まれています。

ファッションスタイリストが活躍するのは、サブスクリプションサービスだけにとどまりません。

このように、ファッション業界ではIT化が進むにつれ、客ニーズを満たすサービスの出現に伴い、新しい働きかたの選択肢ができる動きがあるようです。

自社のビジネスモデルに合わせてIT、AI、デジタルを有効活用

とはいえ、衣料品自体はアナログなのでなくなることありません。従来の売場ややり方が変わるだけです。現在、IoTやビッグデータ、人工知能などITの急速な進展により、産業構造やビジネスモデルがかつてないスピードで変革する「第4次産業革命」の波が押し寄せてきています。そうした中で、アパレル企業が変化に対応しつつ勝ち抜いていくためには、データとデジタル技術の活用によって、どの事業分野でどのような新たな価値を生み出すことを目指すか、そのために、どのようなビジネスモデルを構築すべきかについての経営戦略やビジョンを描きつつ、業務や組織、企業文化・風土も含めた変革を推進することが重要になります。従来の社内業務の効率化・利便性の向上を目的とした「守り」のIT投資にとどまることなく、新事業への進出や既存ビジネスの強化など企業価値を向上させる「攻め」のIT投資へとシフトさせていくことが課題となっています。